治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


「アリスは、アリスなの。お姉ちゃんは?」


「私はユリウス。ユーリって言った方が分かりやすいかな」


私が言えば女の子、アリスちゃんは、ユーリお姉ちゃんっと元気よく呼んでくれた。


元気良すぎる笑顔は、ひまわりみたくて見ていて微笑ましい。


蝶があの笑顔につられてやってきてもおかしくなさそうだ。


ただ、こうも笑顔でいるとなると――まだ理解はしていないのだろう。


眠っているママはもう目覚めないこと。


でなければ、こうも笑ってはいられない。


「アリスちゃん、もうすぐ日が暮れるよ。お家に一緒に帰らない」


「アリスにお家はないよ。ママがいる場所がアリスのお家なの」


せめて女の子を送っていこうとしたが、よく分からないことを言われてしまう。


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