治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
靡く漆黒の上着に、藍色の髪。
「シブリールさん……!」
安心を連れてきたその人の名を呼んだ。
前いる彼は顔だけこちらに向けて、大丈夫と囁く。
そうして周りの状況を見るなり。
「酷い匂いだ。魂を召還し、動きやすいようにと冥界色に染めるのはなかなか難しいものだが。クッ、領域も広くなって。
しばらく見ない内に成長したな、アリス。創世元素たる闇は君に一目置いているようだ。これでは、冥界の管理者(ハデス)もこちらの世界に浸食したくもなる」
もっとも、君が一目置かれているのはそのせいだ。と続けた彼。
聞いている私には理解できなかった。
彼はアリスちゃんの名前を知っていたのも気がかりで。