治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
「アリス、悪い子じゃないもんっ。ママがお姉ちゃんを怖いって言うから、ママのために潰そうとして……。
でも、怖いのはユーリお姉ちゃんじゃない。今、分かったの。お兄ちゃんがいたから怖かったんだ」
「君と会話するのは本当に疲れるな。長々しく要領得ない文章だ。まあ、要点は分かったが。
彼女が警戒人物ではないと知ったならば、俺たちはここでさよならしてもいいよね。
君の警戒人物たる俺は、君が何もしないならば、俺も何もしないと誓おう。
穏便に済ませようか、アリス。二年ぽっちだが、君とは小さな縁が出来ている。よしみで見逃してやらないこともない」
「見逃さなくていいよ。アリスは見逃さない。だって、お兄ちゃんを探しに来たんだから」
「ああ、そういえばそんなことも言っていたな。長旅、ご苦労様。俺はこうして元気でいるんで、ささっと消えてくれ」