治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
「難しいかな、あれ……。まあ、あの人も二世紀生きてるだけあって寛大な心は持っているからな。なんと呼ぼうが構わなさそうだ。もちろん、ババアとも」
「女性をババアと呼んじゃだめなんだー。モテないんだー。ねえ、ママ」
「モテなくて結構。俺にはもう最愛の人がいるからね」
「アリスがお兄ちゃんをジジイって言ったら怒るくせにー」
「悪いね。俺は寛大な心を持ち合わせていないんだ。第一、君は嫌いだから」
「アリスもお兄ちゃんは嫌い。怖いもん。いっつも怖くて、ママもお兄ちゃんを怖がって……。
でも、死んだお兄ちゃんは欲しい」
「死んだ俺、ね。どうしてだい。嫌いならば死体となろうが同じだろう」