治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
実際、アリスちゃんが彼の語りの後に首を振れば――歯が軋むような苛立ちげな音が彼からした。
「そうか、アリス。君はどうやらママと同じようになりたいらしい。
悪いことは言わないよ。俺の体は諦めて、また普通の人間――君を襲う者の肉から人形作りをすればいい。
俺は、君の手に余る。良い素材かもしれないが、その分難易度も高い。殺される気でこなくちゃならないのだから。俺は自分自身が可愛いから、小さな小動物をズタズタにするのだって惑わないよ」
冷酷な一言。
アリスちゃんがまた怖がるが、何かを決めたように黒人の手を握った。
「ママ、どうしよう。お兄ちゃん、体くれそうにないよ。……諦める?イヤだよ、アリスまたママとお歌を歌いたい。ご本読んでほしい。
うん、怖いよ。でも、ママのためにアリスは何でも頑張るよ。
そうだね、ママ。生きていて困るなら、うん、殺しちゃえばいいんだ。
怖いモノはぜーんぶ、ママが壊してくれるんだよね。ママはアリスの味方で、守ってくれるんだから」