治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


【力の制御。己が自身に強制をかけろ、ラグナロク。千の一。詠唱破棄もなし。召喚の際はDランク以下生物を使用。我はすでに限定状態となっている】


【承諾。こちらの条件を。箱庭に鎖をつけろ、ラグナレク。外界への脱走を破棄する】


【承諾、認証。我は“神々の黄昏”。決闘の開幕といこう】


【認証済み。我は“世界の終焉たる災厄”。幕上げとしよう】



風がやむ。
空気が一気になくなった気分になり、呼吸が苦しくなった。


雰囲気が変わり、足がすくんでしまったのは。


二つの強者がいたから。


幕は上げられた。
それだけで、この場に居合わせた私は息を呑む。


オーケストラよりも心を揺さぶられ、演劇よりも感情をたかぶされる舞台が。


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