治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
【火柱、七第発火、放射】
【金色のたてがみ、放射】
同時だった。
合唱のように魔の音色が重なり、互いに手を見せ合う。
こちらは炎。あちらは雷。それぞれ独特な形をしていて、無理に自然界のものに形を与えたらしい。
ぶつかり、弾ける。
「クッ……」
どちらとも分からない笑い声。
【地色の雨よ、五月雨よ】
【繋ぐ。十八番、首切り】
またもや同じ。
ラグナロク様の周りから、細々とした石が上がり、こちらに向かう。
岩雪崩ならぬ、小石なだれ。
こちらと言えば、見覚えあることを彼はしていた。
指先で何かを描きながら、宙から刃物を出す。
断頭台。
大きな首切り包丁を持ち、彼は。
「落ちろ……!」
向かってくる小石たちをなぎはらった。