治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
「ぐだぐだと言うのなら、続きでもしましょう。俺は早く、あなたを刻みたい」
「まあ、待て。その件だが、娘が離れぬというならば、余は手出し出来ぬ。ただの女をうっかりと殺すのは避けたいのでな。
これは、そなたと余の死合い。傷つくのは我ら二人のどちらかで、邪魔者はいらぬ。
もっともの話し、そなたがその娘を、卑怯にも盾代わりとするなら、こっぱみじんとしてやるが」
「チッ、正論を吐きやがって」
断頭台を構えていた彼が、体制を緩める。
敵意ないといった感じは、私を危険にさらさないためか。
こちらが攻撃するなら、ラグナロク様も攻撃をする。私ごと巻き込むという形で。
両者とも、邪魔者が傷つくのは避けたいらしくて――私の愚かさをよく知ったときでもあった。