治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
頭上からの鈍器にも近い刃の衝撃。
最初に投げた断頭台が、落下し、その真下にいた間抜けが事故にも近い死に方をしただけの話であり。
「しまった。一匹は、頭を潰してしまったか」
魔物の首が“引っかかったまま”のカギヅメを片手に、シブリールは笑っていた。
モンタニャールにとって、それはどう見えたか。
獣でさえも逃げ仰せる恐怖。なまじ、言葉が分かるだけの知能があるために恐怖は濃い。
二桁いた仲間は死に失せた。だろうとも、仲間が死んだことによりまた魔物は補給されるが――どいつもこいつも、弱者である。
「やはりDランクではいかんか。強者に対して怯えしか持たぬ弱者だ。人間に近いからこそ、目の前にある恐怖から逃げたいと感じる、か。
強き者は、更なる高みを見て登りたいと感じるのだがな」