治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
「その典型が、俺でしょう。今の俺は、まだ上がれる高みがあるが」
言って、カギヅメについた首を素手で鷲掴み。
「あなたはもう、高みすらない最強だ。最強がこれ以上強くなるわけがなく、あなたの成長――いや、時はもう止まっている」
紫の頭をし、黒い血を流す物体をラグナロクに投げつけた。
本来ならば、主の危機に下僕が身をていするが、恐怖ですくぶっている弱者(魔物)にそれは出来ず。
【壁よ】
ラグナロクは己が自身で、その首を弾いた。
壁といったくせにラグナロクの前には何もない。何もないくせに首は不自然なカタチでぶつかり。
「契約を忘れたか、首ねじの魔物よ。ここで死なずに、ただくすぶっているのならば――より色濃い恐怖を余が直々に下してやろう」
下僕のくせに、動かなかった奴らを、ラグナロクは見下していた。