治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


体よくきた魔物をパクリと食べているらしいが、食べ方はカエルとは違う。


カエルは丸呑みだ。
ぐちゃぐちゃの音も聞こえてきたとこで、これには歯があるなと知る。


がま口だけでカエルと思ったが、外見は植物で出来ていた。


ツタが絡み合って、原型を作っているよう。真緑の体で、コケやカビを頭に、さながら冠みたく生やしていた。


「気持ち悪いな」


「そういうでない。なかなか使える奴だ。何よりも、まだ思春期の女の子ぞ。男前を食えず落胆しておるのに、ああ、そなたの言葉で落ち込んだようだ」


食事を終えたカエルが口を開く。


げっぷでもしたか、ウシガエルらしい低い音を鳴らしていた。


口の中、無数のとげがある殺人生物。


バラのトゲとは比べものにはならない長さだ。


串刺しどころか、蜂の巣でもなし。


一噛みで、体が分解される生物掘削口だ。


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