治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


「よくもまあ、俺が嫌いそうな奴ばかりを持ってきたものだ」


「そやつは余のオリジナルだ。もっとも、マトリョーシカどもと違い、あまり手も加えず、ほったらかしにしていた生物だが。

生物を殺すことに関しては――いや、補食するのには一流ぞ」


この通り、とラグナロクが言ったのが合図だったか――カエルが爆発した。


火が上がる爆発とは違うが、少なくとも、シブリールにはそう見える。


内臓から破裂したみたいだ。絡み合っていたツタが一気に解放され、あろうことか。


「チッ……!」


自分を捕まえようとしていた。


爆発と見間違えたのは、ただ単にカエルが自分の原型を崩し、ツタと成れ下がったから。


滝と比べてもいいほどの急降下。鞭同様のしなやかさに、素早さ。


ついで、口を形成していたツタにはトゲつき。


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