治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
「行け、切り刻むのはあちらの方だ」
パチンと指なりの音。
命令、あるいは号令だったか。盾で積み重なっていた五角形が――バラバラになった。
また一枚としての形に戻る。
子供が積み木でお城を作れば、小さな形たちは、お城としての形を生むが、あれの場合は、自らバランスを崩したよう。
立ててあったものが、横になる。
ノコギリを思い出した。ノコギリとて鉄板だ。刃先側を目にすれば、ああいった感じになるだろう。
空中浮遊をし、刃先をこちらに向ける五角形たち。
やられることなど、分かりきっていた。
【十一番。銀の守り】
これが、彼の対応。
一斉に放射された五角形どもへの防御。
頭上から降ってきた、彼の盾は大きな音を立て、地に突き刺さる。
ラグナロクが出した守りよりもサイズがあったのは、何てことないただの盾であったから。