治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


なぜ形を変えたと思っている内に、ボールが飛んできた。


誰かが蹴り上げたさながらに、かなりのスピード。避けることかなわず、彼はとっさに、持っていた断頭台を盾代わりとしたが。


「ぐっ」


受け止めきれなかった。

合体、円球になったことで重量と威力がプラスされたか、岩がぶつかってきたのと同じ感覚を味わった。


かかとで地を二回踏む。よろめきだ、体制が崩れたその好機を、ボールは見逃さない。


――わき腹を、えぐった。


さすがに悲鳴をあげたシブリールだったが、膝を折ることはせず。


【十番、隙間なし牢獄】


詠唱をしてみせた。

わき腹を――標的に当たったことで止まったそれを、捕獲する。


黒い箱で。何の素材で出来ているのか、箱に入ったボールは暴れるも、外に出てくることはしない。


「っ、一つにまとまったのがあだだ」


わき腹の出血を押さえ、再度ラグナロクに目標を変える。


< 340 / 411 >

この作品をシェア

pagetop