治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
なぜ形を変えたと思っている内に、ボールが飛んできた。
誰かが蹴り上げたさながらに、かなりのスピード。避けることかなわず、彼はとっさに、持っていた断頭台を盾代わりとしたが。
「ぐっ」
受け止めきれなかった。
合体、円球になったことで重量と威力がプラスされたか、岩がぶつかってきたのと同じ感覚を味わった。
かかとで地を二回踏む。よろめきだ、体制が崩れたその好機を、ボールは見逃さない。
――わき腹を、えぐった。
さすがに悲鳴をあげたシブリールだったが、膝を折ることはせず。
【十番、隙間なし牢獄】
詠唱をしてみせた。
わき腹を――標的に当たったことで止まったそれを、捕獲する。
黒い箱で。何の素材で出来ているのか、箱に入ったボールは暴れるも、外に出てくることはしない。
「っ、一つにまとまったのがあだだ」
わき腹の出血を押さえ、再度ラグナロクに目標を変える。