春夜姫
あれから七年か。
夏空は、うなだれました。この旅に出て初めて、家が激しく恋しくなりました。兄王子たちや、王様、お后様、家来たちに会いたいと思いました。母君のお墓へ行きたくなりました。
きっと帰っておいで、と言った王様の顔が思い出されます。
これからどうなるのだろう。王様との約束は守れないのではないか。
そう考えると、夏空はとても虚しく、悲しい気持ちになるのでした。口を開けることが出来ず、今は声を出して歌うこともできません。
「赤の魔女ばかりおいしい思いをする」
魔女たちの話は、いつしか「赤の魔女」と呼ばれる魔女への愚痴へと変わっていました。
「今のあの豪勢な暮らしに、更に春夜姫の声の代価」
はあ、と一同は羨望の混じったため息を吐きました。
「私等も何か、手に入れられないだろうか」
そして顔を見合わせ、揃って夏空を見つめました。
夏空は、うなだれました。この旅に出て初めて、家が激しく恋しくなりました。兄王子たちや、王様、お后様、家来たちに会いたいと思いました。母君のお墓へ行きたくなりました。
きっと帰っておいで、と言った王様の顔が思い出されます。
これからどうなるのだろう。王様との約束は守れないのではないか。
そう考えると、夏空はとても虚しく、悲しい気持ちになるのでした。口を開けることが出来ず、今は声を出して歌うこともできません。
「赤の魔女ばかりおいしい思いをする」
魔女たちの話は、いつしか「赤の魔女」と呼ばれる魔女への愚痴へと変わっていました。
「今のあの豪勢な暮らしに、更に春夜姫の声の代価」
はあ、と一同は羨望の混じったため息を吐きました。
「私等も何か、手に入れられないだろうか」
そして顔を見合わせ、揃って夏空を見つめました。