『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)
―2時間後―



子供達が寝たのを確認した俺は、キッチンでコーヒーを作り、外で空を眺める事にした。



“ギィィー”


“パタン”…



―家の外―



俺はコーヒー片手に、外で空を眺めて居ると、この時代の空の美しさを始めて知った。



『………』


『スッゲェなぁ〜…この時代の空って、こんなにもいっぱい星が見えるのかぁ〜。』


『未来じゃ星は見えないのかい?』


『ん?…なんだ、お前か。』



俺が一人で夜空に感激してた所に、ローが家の窓から出て来た。



『よいっしょっと』


“トン”


『なんだは無いんじゃない?夫婦なんだから』


『誰が夫婦だだ・れ・が』


『シッ―あまり大声出さない皆が起きちゃうだろ』


『それより、隣空いてる?』


『“満員”』


『こりゃまた手厳しいねぇ。ジャンヌちゃんは…』


『どうしたの?寝れないの?』


『いや…色々考えててな。』


『へぇ〜“色々”っかぁ〜…』


『でも…この星空を見てたら、何か吹っ飛んじゃった』


『星空?』


『いや、何かさぁ…こんなにも空は広いんだぜ?それに比べて、俺なんかちっちぇもんだぜ?』


『そう想うと、なんかな。…そんなちっちぇ俺の中の悩みなんて、本当にちっちぇなぁって…』



俺がそうローに呟くと、ローもまたボソッと呟いた。


『“人生は迷路と同じだ”』


『はぁ?お前何言ってんだ?』


『これはなぁ、俺がロベールから教わった言葉だ。』

『ロベールから?…』



するとローは再び自分の昔話しを聞かせてくれた。
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