レイコーン
今日はもう週末だ。
普段なら後は帰り支度をして終礼が終われば
みんなスクールバスに乗り込み、それぞれの家へと向かうのだけど
金曜の夕方は、別話。

 

後から続々と
何人も母親が迎えにやってきて
それぞれの帰路に着くためか、のんびりしている。

 

みんな、明日何をするかで持ちきりだ。
 
 
 
「明日どこ行くの?」
 
 
「遊びに行っていい?」
 
 
 
ところどころから聞こえてくる週末の約束。

 

だけど、マールには夢のまた夢の会話。
 
 
 
無駄に明るい教室の電気が
マールの目にしみる。
外を眺めて湿った目を癒した。
 
 
 
空は、灰色で覆われていて、今にも雨が降り出しそうだ。

 

みんなが帰り支度をしている頃、
外は雨が降り出そうとしていたことをいち早く、発見したにもかかわらず

 

「…言うほどのことでもないか。」

 

と、自己処理。
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