赤い糸は意外な所に・・・
夜・・・

「叔母上。明日ここを出ます。」

「そう。もういいの?」

「はい。お世話になりました。」

「分かったわ。・・・ちょっと待ってね。」

「はい。」

「・・・これ、あげるわ。」

「え、簪?」

「そうよ。私はもうこの年だしね。実はそれ姉上に買ってもらったのよ。」

「母様に!?」

「ええ。貴女が持つときっと姉上も喜ぶわ。」

「ありがとうございます。」
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