偽りの結婚



それはやはり皆を騙して、王子の妃という立場にいるからで…

だからこそこうして、少しでも敬称を無くして呼んでくれるように呼びかけているのだ。



「ふふっ、分かりました、シェイリーンさん。みなさんもシェイリーンさんの良いようにしてくださいね」


オリビアは早速敬称を除いて呼んでくれ、その場にいた人々にも促してくれた。

その言葉に、ぱぁっと表情が明るくなる。

良かったわ…リエナ様程の年齢の方々に敬称を付けられるなんて気が引けるもの。

早速くだけた言葉遣いをしてくれたが、やはり王子の妃だからか最低限の敬語を使いながら話すオリビア。




「早々にお帰りになった件ですけれど、あれはしょうがなかったことよ。気になさらないでください」


良かったわ…あの時ラルフが言いたいことだけ言って王宮に帰ってしまったから、もしかして気を悪くされてるのかと思っていたのに。

大人な対応をしてくれたオリビアに感謝した。






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