偽りの結婚
「で、私に話したいことって?」
アリアの声で現実に引き戻される。
「…舞踏会の夜のことよ」
意を決して話し始める。
「聞くわ」
アリアの言葉を皮切りに、私は舞踏会の夜の事を話し始めた。
あの日、ダンスが終わるとホールを抜け出して庭に出たこと。
そこで王子であるラルフと会ったこと。
そして、王宮書庫を利用する代わりに、ラルフのカモフラージュをするために結婚したことを話した。
「最低ね、ラルフ王子って」
吐き捨てるように呟くアリア。
王子と結婚したい、と言っていたアリアはどこへやら。