偽りの結婚



「けど、シェイリーンがそんな条件で結婚するなんて考えられないわ。怪しいわね」


腰に手をあて、訝しげな表情を向けられる。





ドキッ―――



「そっそんなことないわ」


いつもふわふわと可愛い笑顔をしてるのに、なんで肝心なところで鋭いのかしら。

そう…私だってそんな条件だけじゃ結婚に踏み切ろうなどとは考えない。

それは、圧倒的にこちらにリスクがあるから。

落ちぶれた伯爵家の娘が王子と結婚することになろうものなら批判は目に見えていたし、離婚が前提の結婚だ。

19歳で離婚歴があれば、その後貰い手などいなくなるだろう…



それなのに、条件をのんで結婚したのは、目の前の大切な親友の為。

アリアがラルフの妃候補に上げられていたためだった。



< 250 / 561 >

この作品をシェア

pagetop