偽りの結婚
「別れを告げられる事は多分辛いと思う…」
想像するだけで胸が苦しくなる。
「その時はまた戻ってくるから、いっぱい慰めてね」
目の前の親友にはバレバレだろうが、笑顔を張り付けて精一杯の強がりを言う。
「もちろんよ。でも後悔のないようにね?」
アリアは目を細めて優しく微笑む。
私の精一杯の強がりを見抜いているのだろう。
いつもの調子で、胸を張って「このアリア様に任せておきなさい。」という台詞はなかった。
「ありがとう、アリア」
そんなアリアの優しさに、胸のモヤモヤが少し晴れた気がした。
アリアに話せて良かった…
この淡い恋心が、少なくともアリア一人には否定されない。
それだけで、気分が少し楽になり、自然と笑顔が戻った。
アリアもほっと安堵した表情になる。