偽りの結婚
「それは…その……」
ラルフが全く笑わなくなったことに男たちはオロオロとしだした。
まさか王子の妃を口説こうとしていたということを言えるわけもなく言葉に詰まる。
しかし、そんな男たちを更に追いつめるような言葉がラルフから飛ぶ。
「シェイリーンの腕には力を込められたような跡があったが?」
「………」
遂に言葉も出なくなる男たち。
床に目線を落としている顔は真っ青だ。
「言えぬならそれはそれで良い」
一つ溜息をつき、諦めたように呟く。
男たちは怒涛の質問攻めが止んだことにほっとしたのもつかの間、「しかし…」と続いたラルフの言葉に再度ビクッと体を揺らす。
「次はないと思え」