偽りの結婚



二人きりのまたとないチャンスを逃したが、どこか安心していた。


自分からラルフとの関係について話すにはとても勇気のいることだったから。


それに、二人の恋路に自分が入り込むのは良くない。


ラルフが自らソフィア様に話す時を待ちましょう…






「リエナ様!エドワード様!お久しぶりです」


あの明るい笑顔の裏にどれだけの悲しみを湛えているのだろう。

リエナとエドワードの方に向いたソフィアを見て、罪悪感に苛まれる。




「先日は案内してくれてありがとう。とっても綺麗な聖堂だったわ。ね?あなた」


今日のリエナの衣装は白い上品な模様の入ったサテン製のドレスで、ロイヤルブルーのタスキをナナメ掛けにしていた。

胸には細かい細工のされたメタルのブローチが光り、王女の威厳を放っている。




「うむ。薔薇園も素晴らしかった」



リエナに返答を促されたエドワードも、深い藍色を基調としたマントを羽織っており、国王らしい厳格な衣装を身に纏っていた。




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