偽りの結婚



「はい、薬よ」


本当に食欲があったのか、あっという間に綺麗に食べてしまったラルフに、薬を差し出す。



「ん、ありがとう」


ラルフはそれを素直に受け取ると、薬を水で押し込む。



「少し横になるよ」


やはり時間が経つにつれて少し辛そうだ。

けれど薬を飲んだから大丈夫よね?

ラルフが横になるのを見守りながらも一抹の不安にかられた。




「シェイリーン、ここにいてくれるか?」


横たわりながらこちらを見上げ、弱々しく問われる。


こんなラルフ初めて。

大の大人がそんなことを問うものだから、少し微笑ましく思う。



「えぇ、ここにいるわ」


そして、ベッドに腰をおろす。


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