偽りの結婚
「そうだけれど・・・。」
前日の夜、突然今日の事を知らされて、参加することを決めた。
迷っている暇がなかったからということもあったが、何よりラルフにもう一度会いたかった。
ベルナルドに告白されてから、胸の中で今も消え去らないラルフへのこの想い。
消えないどころか、更に増しているような気もする。
なぜなら・・・ラルフが再婚をしないから。
ラルフは、私と離婚してからも、再婚をする気配がない。
てっきり、すぐにソフィア様と結婚をすると思っていたのに・・・
それに追い打ちをかけるように、今日の仮面舞踏会の話が上がった。
ラルフと私が離婚したことなど、あっという間に広がっていて・・・
表向きは、“出逢い”の場を提供することが目的とされているが、皆この仮面舞踏会はラルフの結婚相手を探す目的で開かれているのだと噂している。
しかもその理由が、前妃である私にガッカリとしたラルフが、真剣に未来の王妃になる女性を探しているため・・・らしい。
なので、皆厳しい条件のもとでも、この仮面舞踏会に参加したのだろう。