偽りの結婚
「いや、ラルフ王子についてどう思っているか知りたくてね。君も他の女性と同様、王子との結婚に憧れるかい?」
「え?あぁ…王子の事ですか」
想定の範囲外だった問いに、後に続く言葉に詰まる。
なぜ王子の事なんて聞くのかと不思議に思いつつも、自分の身の上話よりは数倍ましだろう。
「私は王子の顔は拝見したいと思っていましたけど、結婚したいとまでは正直思いません。そもそも、顔だけで将来を共にするパートーナーを選ぶことはできないと思いますから」
お互いを信頼し合っていた両親を思い浮かべながら答える。