宝石よりも
『楽しかったー!』
『それはよかったね』
ジャングルジムの上で盛大に叫ぶ元気のいい七海の隣で、俺はぐったりとしたまま皮肉を込めて言った。
直樹と七海を追いかけているうちに鬼ごっこになって、2人が協力して逃げ回るものだから結局ほとんど俺が鬼だった。
『ナオもナナちゃんも、ひどいよねー』
『ごめんって、カイ』
『ほんと申し訳ないっすー』
ジャングルジムの一番上。
3人で夕陽を眺めながら、笑いあった。
『そろそろ帰らない?お腹すいたし』
俺がそうこぼせば、七海はくすっと笑った。
『カイちゃんは食いしん坊だねぇ。いいよ、帰ろ』