闇の花~2人の殺し屋~
山岸の強気の言葉。


その言葉に私は怒りがピークに達しようとしていた。



「あなたに…」


私はギュッと手に力をいれた。



「あなたに私の何がわかるっていうのよ!!

私がどんな気持ちを抱えながら日々を過ごしているか、どんな景色を見てきたかなんて!」


私は山岸をキッと睨みつける。






きっと山岸には一生わからない。


今のあなたなら特に。



「正反対のあなたには絶対にわからない!」




いえ…本当は、きっと誰にもわからない。



私がいた虚無の世界--



それが…

どういうものなのか・・・




「私は……」


私はスッと目を閉じた。


そしてゆっくりと目を開けた。





< 342 / 400 >

この作品をシェア

pagetop