霊務

【ヤツらとの戦い！ー１８】


ポロン……







不意に
美しい音色が
礼子の耳に入る。











「ピアノ…？」










その音色に反応し、
礼子はキョロキョロと
辺りを見回す。











しばらくすると、
奥から人影が
スッと忍び寄る。








「……ほう…
僕のピアノが
効かないなんてね…」









目をやると、
燕尾服を着た
一匹の霊が現れた。







「あんた誰？」








礼子がそう聞くと、
その霊は上から
見下ろすかのように
笑った。








「君のような位の低い
霊に、
名乗ることではない…」








すると、その霊は
持っているピアノを
激しく弾き始めた。







「フハハハ！
君に効かなくても、
周りの霊達は
僕の言いなり！

さあコイツを殺すんだ！」









その合図で
更に各方面から
大量の霊が集まった。









「グオオオオ！！！！！！！！！！！！！！！！！！」








その
百にも満たすであろう
霊達が、
一斉に礼子に
襲いかかった！！