キミとの恋の課外授業

「べ、別に避けてるわけじゃないよ」

体を起こしてベッドの端に座ると


「そうか?ならいいけどさ」


省にぃが、少し距離を置いて、あたしの隣に座った。


ただ座ってるだけなのに。尋常じゃないぐらいバクバクしてる、あたしの心臓。


今まで平気だったのに、この部屋の中で省にぃと2人っきりだと思うと


またヤバイぐらいにドキドキが止まらない。


「あのさぁ」


「うん」


「念の為、もう一度言っとくけど…俺、本気でお前好きだから」



「……うん」



「好きだから、キスした」



「……うん」




“好きだからキスした”


省にぃの言葉に、嘘はないと思った。
省にぃは、言い方は乱暴だし、冗談は言うし、意地悪だけど


嘘だけは、つかない人だから。




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