キミとの恋の課外授業
「じゃあ、それだけだから」
そう言って立ち上がって部屋を出て行こうとする省にぃを「待って」呼び止めた。
「なに?」
振り返った省にぃに、またドキンと鳴る鼓動を感じながら
「あたし…まだ省にぃと付き合うとか、言ってないけど…」
俯いて言った。省にぃの顔が、まともに見れない。
「あっ…別にいいよ。それ」
「へっ?別にいいって…
どういう意味?別に、あたしと付き合わなくてもいいっていう意味?」
なんだろう?この感情。そんな、別にいいって言われたら、なんか…悲しい。
「アホ。そういう意味じゃねぇよ」
「じゃあ、どういう意味よ?」
バクンバクンしながら聞くと、省にぃは面倒くせぇ~なぁと前髪をワシャワシャと掻きあげた。