「金剛戦士Ⅱ」西方浄土
一応、移動式電子ビーム砲搭載車両は拡散配備するとは、なっているものの、実際に配備が始まると兵器を持たない国は後回しにされるのではないかと危惧しているのであろう。

兵器を持たない国々のほとんどが同調した。

その後、具体的にどの提案を採用し、どれから着手していくかの、検討をしてゆく作業に入った。

午前中は科学者や技術者が技術的な可能性や意見を述べ、昼食時間を挟んで午後からは軍の作戦担当者が作戦面からの、有用性の説明を行なった。

その後、どの提案を採用するか、休息を取りながら、断続的に討議は続き、会議の開始から十時間以上が経過した午後九時ごろになって、ようやく意見が集約されて、結論が出た。

本日の会議により導き出された結論を、補佐官が読み上げ始めた。

その結論とは、地上の防衛軍は

一、地上の電子ビーム砲発射設備は、電子ビーム砲搭載車両を新開発して配備する為に、必要としない。

二、電子ビーム砲搭載車両を新開発して製造を開始後は、無機物生命体を攻撃する兵器を持たない国より配備を開始する。

三、現在のレーザー照準装置に代わる照準装置の開発を開始するが、技術的にかなりな困難が予想されるので、とりあえずは、すべての電子ビーム砲搭載兵器に目視照準装置を取り付ける。
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