アクアマリンの秘密
「兄…?」

「お前も会ったことがあるだろう?
もう…忘れたか?」

「…。」



忘れてなど…いない。
星来と同じ色の髪で、挑発的な目をして俺をからかった、アクアマリンの皇子。



「…どうしてお前が…んなことまで知ってんだよ?
どうしてお前に星来の今の状況が…!!」

「その理由が知りたいのならば、俺を倒せ。
俺ごときを倒せないような弱い人間に、星来は渡せない。」

「渡せねぇって…星来はお前のものなんかじゃ…!!」

「ああ。だが…」





そこまで言いかけて、そのまま刃を俺に向ける。

俺はまた、その刃を刃で受け止める。










「お前のものでもない。」



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