私こそ光る☆君~グランプリ編~
『傷付けたからこそ、ちゃんと好きになりたい。

ちゃんと好きになって、自信を持って好きって言えるようになってから付き合いたいの……』


もう、傷付けたくない。

徒(いたずら)に誰か傷付くなんてことがあって欲しくないから。

誰も傷付かないように、なんて無理かもしれないけど。


だって、私とってみんなが失うのを恐れるほど大切な存在であることは変わりない。

たとえそれが恋でなかったとしても……。



それまでじっと黙って聞いてくれていた由梨亜はしばらく考え込むように目を閉じ、再び目を開けてからゆっくりと語り始めた。


「……まったく、あんたはとんだおバカちゃんね」


言葉の内容とは裏腹に、その声は温かい。


「人はね、生きていればそれなりに悲しいことやつらいことがあるものなの。

何度も傷付いて、それを乗り越えて強くなっていく。

……大丈夫よ。

あんたがちゃんと考えて出した答えなら、その4人があんたのことを本当に好きなら、ちゃんと受け止められるから」


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