私こそ光る☆君~グランプリ編~
他の候補者たちのステージは、皆大成功を収めた。
人数を生かした派手な踊りやパフォーマンス、華やかさを絵に描いたような演出だった。
それが会場を大いに盛り上げていた。
出番は目前。
どうしよう、私一人じゃあんなことできないよ!!
なんて、以前の私なら思っただろう。
今だって不安がないわけじゃない。
緊張してないわけじゃない。
だけど、できないことを嘆いていたって仕方ないから。
自分にできることを精一杯やろう。
自分らしく。
光らしくあるために……。
「アイドル・オブ・ザ・イヤー、最後のステージを飾ってくれるのは、紅月光さんです!!」
光の中に、光が飛び出す。