偽りなく言葉に
「速水先輩…これってどうすればいいんですか?」
学年1位だった男がよくいうのね
大学は一流の経済学部だったってプロフィールだったし、
分からないはずはない
「今は手が空いてないのよ、分かる所まで自分でやってくれる?」
パソコンと資料を交互に見つめながら顔も合わさずに言った私に
「新入社員の俺だけ遅れちゃったら皆さんに迷惑がかかってしまうでしょう?
…マーヤ先輩」
語尾の言葉を耳元で囁く男を睨むと男は勝ち誇ったように微笑む
「…どこよ?」
最終的に折れてしまう私は前と変わらない
…否、
これは先輩として。
「ありがとうございます。
先輩昔から教えるのとか得意でしたよね」
そう‘昔’を強調して言う男に
「無駄口はいいから仕事に戻って」
パソコンに目を向けて私はそう言い放った
胸を締め付けるこの気持ち
昔の記憶が感覚までも甦させる
再び私達を出会わせた
カミサマは意地悪だ…