亡國の孤城Ⅱ ~デイファレト・無人の玉座~
ザイがいないのが、もう会えないのが、悲しい。
悲しむ友を慰められないのが、悲しい。
関係無いと言われたことが、悲しい。
結局。
結局自分は無力であることが、悲しい。
…たくさん、悲しい。
数えてみれば、たくさん。
「………僕には…み、見せてよ……君を、見せてよ…。……僕、は…僕は、力も、無いし……剣の扱い、だって…知ら、知らないし………守られ…て…いる…人間だ…から……………君の、力に…は…なれないかもしれないさ…。君は…僕なんかいなくった…って…へ、平気かも……しれない。………だけど……………………………寂しい、じゃないか…」
悲しいのは、なにも君だけではない。
僕だって、悲しい。
たくさん、悲しい。
僕は、王様になる人間なのに。
誰一人、救えていない。悲しませてばかり。そんな無力な自分が、悲しい。
もう、誰も悲しませたくないな。
泣きたくないな。
そんな世界を、作らないと。
「………ユノ…」
「…もう、いいよ!!……ぼ、僕は、関係…無いんだろう?………僕に…構わず………好きな様にすれば、いいさ!……僕だって…好きな様に………する、から!!……………………独りでも………平気、だから……」
ゴシゴシと袖で涙を拭うが、溢れる涙は止まる気配など無く、高価な生地で出来た袖は生温いそれを吸い込んで重みを増していく。
ああ、恥ずかしい。
こんな醜態を曝すなんて、考えられないのに。
自分でも思っていた以上に、彼の……初めての友の存在は大きなものの様で。
彼から向けられる言葉の一つ一つが、僕をどうにでも出来るくらい。
それくらい、僕はいつも隣に並んでくれる彼に執着していたらしい。
親友、なんて存在があることが、嬉しくて仕方なかったらしい。
背を向けられて、気付くなんて。
今更。