†Helfin Reise†
「あぁ、リストですね。」

カウンターの下を少し探し、リストを手渡す。

「この街には、大きな依頼はありません。一番大きな依頼だったら、三人組の男を捕まえて欲しい、という依頼が。」

リグルはページをめくりながら三人組の男を探す。

「その依頼はこれか?」

リグルの指すページを見、女の子は頷く。

「はい、そうです。その依頼が気になるのですか?」

「さっき、女の子が追いかけられてるのを助けたんだ。そのとき三人組の男の一人を殺したんだ。その報酬が貰えないかと思って。」

女の子は最初驚いたようだが、すぐに先程の笑顔に戻り、ギルドの長を呼んで来ますね。と言った。

それから数分後、奥の部屋から長らしき人が現れ、リグルに向かって来た。

「君が依頼を行ったリグル君かね?」

「はい。」

長の指には幾つものカペラが嵌められ、全て高ランクのものだった。

そのためか、長の姿に気がついた客は横目で確認しあい、ギルド内は急に静まりかえった。

「そうか。ならどの辺に男がいるのかね?場所さえ確認したら、後で下の者を向かわせて、片付けさせよう。」

「助かります。場所は、ギルド前の街道を真っ直ぐ行った所です。」
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