狙われし王女と秘密の騎士


「良かった。わた……俺、嫌われちゃったかと思ったよ」


カイルに嫌われ失望されるのが一番怖かった。
しかしそれは私の勘違いとわかり、ほっとする。
安心して笑うとカイルも苦笑して、自分の肩に私の頭を引き寄せ、ポンポンと叩いた。
その行動に目を丸くする。


「カ、カイル!?どうしたの!」
「俺の方が、嫌われそうだ……」


驚いて腕のなかでバタバタと暴れる。
この時のカイルの呟きはドキドキのパニックにいた私には全く届いていなかった。











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