CHANCE 1 (前編)  =YOUTH=
一瞬ヒヤッとする場面も合ったが、どうにか1時間のライブは終了した。

まだまだ不安定なユー君だが、時間は無いけど、慌ててどうにか成るものでもないし…

でも、今月末にはデビューして仕舞うんだよなぁ…

やっぱ慌てないとダメかも…

『お兄ちゃん達、それから…ユー君、お疲れ様。』

「ソラ、来てくれたんだね。サンキュー!
ソナは?」

『さっきまで居たんだけど…トイレにでも行ったんじやないの!?』

「そっかぁ。」

その時、ステージの裏からソナの声が…

『離してよ。あんたなんかと付き合うつもりなんてないんだから。私には、ちゃんと彼氏いるんだから。』

「そんな事言わないでも良いじゃん!

俺が付き合ってやるって言ってんだからさ!」

『いい加減にしてよね!勝手に言ってなさいよ。』

「ソナ、どうしたんだ!?

…お前誰だ?俺の彼女に触るんじゃねぇ!」

『オッパ、助けて。

こいつしつこいの。』
俺は、身体中の血液が頭に登っていくのを感じながらも、冷静にその男からソナを引き離し、俺の後ろにやった。

「お前何してんだ!?嫌がってるのが分かんねぇのか?

ソナ、こいつ何者?」

『同級生で、渋谷のパーラー、ラス・ベガスの息子。』

「金井さんのところのバカ息子か!」

『ふざけるな!
お前がソナの彼氏かよ!

ソナ、俺の方が良い男じゃん!

そんな色白のヒョロっとした奴となんか別れて俺と付き合えば!?』

『イヤ。アンタなんか大嫌いって言ってるじゃん。』

「ってソナも言ってるんだから諦めたら!?」

『嫌だね。俺は諦めないから。』

「コラッ!ガキが舐めた口をきいてるんじゃねぇよ。

これ以上、人の女に手を出そうとすんなら、ただじゃ済まさねぇからな。」

『ふん!アンタなんかに負ける気しないもんね。

言っとくけど、俺のアボジ(親父)は民団の会長やってるんだから、逆らうとあんたの家族が困るんじゃねぇの!?』

「とことんバカ息子だな、お前!

民団がどうした?
アボジが会長?
俺には関係無いね!女一人をものにするのにアボジも民団も関係無いんだよ。

お前のアボジって金井正徳さんだろ!?

俺は、お前のアボジの事は良く知ってるけど、お前の様なバカな人じゃない。

遣りたいんならやってみりゃいいけど、お前が恥をかくだけだから。

鬱陶しいから帰れ。」
 
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