月の恋


『…?……っ!』

暁岾さん……震えてる?






暁岾の後ろに隠れていた生綉姫は暁岾の震えがそのまま体に流れてくる。





そして、目の前の鬼壟を見………






「……暁やパッコーーン!!


「っ!み…生綉姫様!!」




履いていた片方のローファーを鬼壟目掛けて投げつけ、そのまま暁岾の前に出て鬼壟を睨み上げる。





「ってめぇ!何しやがる!!」

『うっさいわ!このボケ!!』

「はぁぁ!」

『暁岾さんに命令すんな!睨むな!!』

「暁岾は俺の奴隷だ命令して何が悪い!」

『はぁぁ!ふざけんなこの年中発情期野郎がぁーー!』

「っなぁ!『暁岾さんはちょういい人やねんぞ!誰かさんみたいに不親切でも変態でも俺様でもないめっちゃくちゃいい人なんやで!これ以上暁岾さんを奴隷なんて言うてみ!毎晩枕元に立って寝不足にさしたるからな!!』」


「は?」


『寝不足はめっちゃ怖いねんで!目の下には隈できてお肌はボロボロ、体射も悪なってブクブク太る気づいた時にはすでに遅し!超ぶっさいく~あはははははは~!!』






「………」

「………」


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