幕末異聞ー参ー
中岡は強制的に佐賀で船を下ろされてしまった。
「・・・龍馬にどんな顔して会えばいいが!!くそっ」
中岡は遠ざかる船に向けて港から声を張り上げたが、当然返事が帰ってくることはなかった。
一方、下関の宿場では着々と西郷ら薩摩藩を迎える準備が進められていた。
「なぜ我らがこのように準備をせねばならぬのだ」
ばたばたと世話しなく動く仲間たちを見ながら桂は不満を口にした。
「まあまあ桂さん。そんなこといわずに。ここかは歴史が変わるんじゃ。このくらいは我慢じゃ我慢」
坂本は桂の肩をぽんと叩き落ち着かせる。
「あと半日もすれば歴史に残る最高の同盟が結ばれるんじゃ!」
中岡の状況を知らない坂本は胸を高鳴らせていた。