ご主人様はお医者様
キレイに整えられたリビング。
私は先生に促されてソファーに腰を下ろした。
テーブルの上には結婚式場のパンフレットが積み重ねられている。
思わずジッと見てしまった私に先生はこう言った。
「……これ?さくらが勝手に送ってきたんだ」
先生は苦笑いしながらそれを片付ける。
さくら――、先生のお見合い相手の名前。
でも、どうして呼び捨てになんかするの!?
先生はキッチンに行き、コーヒーを入れて戻ってきた。
テーブルの上にカップを2つ置き、私の向かい側に座る。
「全部話したい。だから聞いてくれるね?」
私は静かに頷いた。