ネコ専務シリーズ
ネコ専務のフェスティバル
ある時、ネコ専務は商談のため、地方の
町に出張した。商談は思ったより早々と
まとまり、ネコ専務は帰りの飛行機の
時間までヒマになった。

その日は、その町のお祭りの日である。
ネコ専務はあまり熱血ネコではなく、
いつもは「踊るアホウ」ではなくて
「見るアホウ」の方なのだが、その日は
たまたま、夜になると満月になる日で、
ネコは満月の日はいつもよりずっと元気
になる生き物なのだ。

そのため、お祭りの山車が通りかかるの
を見たネコ専務は、つい飛び入りで参加
してしまったのだった。

「ニャイヤッサハ、ニャイヤッサハ」

「ゴロニャーン、ゴロニャーン」

と掛け声をかけて、山車は練り歩く。
町の人々はネコ専務の飛び入りを快く
迎え入れ、ネコ専務はハッピを借りて、
町中を歩き回った。

その日、ネコ専務はちゃんと飛行機に
乗り遅れないように切り上げて帰ったが、
その後、ネコ専務は日本各地のお祭りに
積極的に参加するようになった・・
という程度のネコでは、ネコ専務はない。
なんとネコ専務は、

「千年後まで続く新しいお祭りを
作ろう!」

と呼びかけて、会社に「ニューフェス
ティバル部門」を立ち上げてしまったの
だった!



< 41 / 439 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop