月光レプリカ -不完全な、ふたつの-
 頭にくる。サイテーだ。陰湿だ。


 あたしは、校舎裏にある分別倉庫に急いで向かった。 

 プラ、燃えるゴミ、紙類なんかに分けて捨てるルール。分別に厳しいのは町がそうだからだ。


 息を切らして、倉庫の前まで来る。倉庫には用務員のおじさんが居た。

「す、すみませ……生徒会室のゴミ箱って……」

 息が切れる。

「おお? ちょうどさっき収集してきたとこだけど……これかな?」

 おじさんが紙類専用ゴミ袋を指す。あまり量は入ってない。

「すみません、片付けるから開けます!」

「なんだ、間違って捨てちゃったのかい?」

「大事な書類を、間違ってっていうか」

 ゴミ袋を開けた。


 その瞬間の絶望。

 何回も見たプリントだもん。見ただけで分かった。


 あまりたくさん入ってない紙の切れはしに混ざって、半分に破かれたプリントがあった。あたしが作ったやつ。


 束で破った感じで、封筒は見あたらなかった。

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