ダブルベッド

「おはよう」

 給湯室から出てきた4人で返すと、桃香はこちら側に歩いてきた。

 ドキッ……。

 もしかして、昨日の話をここでするんじゃないだろうか。

 充はそう思って少し身構える。

 が、桃香は充ではなく、沢田に話しかけた。

「沢田さん、一昨日はありがとうございました」

 ……え?

 どういうことだ?

「いえいえ」

 沢田は爽やかに笑って席へと行ってしまった。

 一昨日?

 オトトイ?

 土曜日だ。

 土曜日に、休日に、桃香と沢田は会っていたということになる。

 さっきデートのことを話したときは、何も言ってなかったのに。

 もしかして……。


< 20 / 345 >

この作品をシェア

pagetop