FLOWER PRINCESS
「フラル、今日ぐらいはミラ殿の傍で寝てあげてはどうだ?」
「そうだな。
…そうするよ。っていってもあと数時間で日が昇ってしまうけどな?」
ふっと笑う父。
「ジュリ、お前はあの部屋に行きなさい。」
いつの間にできていたのだろうか、
入り口近くに螺旋階段ができていて天井に伸びている。
その途中にはいくつかの扉もあった。
「わかりました。」
「私もそろそろ寝るとしよう。
これから、大きな戦いが始まるしな。」
おやすみと一言言って王様は螺旋階段を上っていった。
2人残された部屋。
玉座ではまだ安らかに眠っているミラ。
「ミラ、お前は本当に愛されているな。」
ミラを抱きかかえ、
部屋の隅にできていた白いベッドに寝かせる。
「ミシェルに似てきた……。」
ミラの頭をそっと撫で、フラルはミラの隣でそっと目を閉じた。