新パラレルワールド参加作品=The shadows=天才浅海ユウと凡才月星大豆の奇跡的コラボ[企画]
そしてひと月。
早期発見で重篤な状態に陥らなかったシンは、短期間でこの日を迎えた。
「退院おめでとう、シン」
「お前のお陰だよ、リュウ」
サークルのメンバーも、当時から付き合っていたミュウも、みんなでシンの退院を出迎える。
今まで支えられてばかりだった俺は、こうしてシンの力になれたことが嬉しかった。
「シン。恩着せがましいかも知れないんだけど……」
俺はその先が切り出せずに口ごもった。
「ど、どうした?」
ロフスト(ロフストランドクラッチ=松葉杖を簡易化した補助器具)を付きながらミュウに支えられて立っているシンは、目を丸くして俺の言葉を待っている。
「いや。これで親友として認めて貰えたかなって……」
「リュウ……ハハ、ワハハハハ」
珍しいことにシンが爆笑している。
「命を助けてやったんだから、ミュウを寄越せ。とでも言われるのかと思ったぞ、ハハハ」
シンはミュウを抱き寄せ、俺から取られないように庇う。
「そんなこと言うわけ……」
「そっか。リュウは俺に惚れてたんだな? 悪いが俺にそんな趣味はないぞ?」