新パラレルワールド参加作品=The shadows=天才浅海ユウと凡才月星大豆の奇跡的コラボ[企画]
「お前は情熱だったら誰にも負けないが、情報収集能力に欠けている」
シンの冷静な分析から来るその判断に、また俺は打ちひしがれた。
「だからジェラート……」
「苦手だって言った筈だ」
しかし俺とシンの口角はゆっくり上がっていく。
「プッ。フハハ」
「ブッ、ダハハハハ」
俺たちは原口龍太郎研究所の求人チラシを前に大爆笑していた。
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「平行世界関連の需要が急速に高まった故の増員……か……」
家に帰ってきた俺は、相変わらず散らかったまんまの部屋に敷かれた万年床に寝転んで、そのチラシを眺めている。
最近テレビにめっきり姿を見せなくなった我がヒーローは、アナザー・ワールド・トラベルの第一人者として、全世界から注目を浴びていた。
地球を股に掛け、講演に講義にと世界中を巡る、多忙な日々を送っているらしい。
「きっと博士には会えないんだろうな」
募集担当の名前が博士の物ではない所を見ると、バンドをやった時に会ったあのヒーローとの再会は、果たされそうもなかった。